2023年8月27日

日本の仏教用語で「逆縁(ぎゃくえん)」という言葉があります。仏の御心に反して生きることを意味していますが、そこから転じて、親より先に子どもが死ぬことも「逆縁」と言うようになったのだそうです。人が悩みに苦しみ、子どもが生き急いで自ら死を選んだり、あるいは貧しい時代に子どもを育てることが出来ないと思い、親が子どもを殺めること、その両方を戒めるために、子が親より先に亡くなることは仏の御心に非ず、死後の幸いならざる故に、共に生きるべしと教えた、心優しい僧侶がいたのかも知れません。しかし子どもと親、どちらも望まなくても、病や事故で、親より先に子どもが亡くなることはあります。マルコ5章でイエス様に助けを求めた父親は、病に苦しみ死が差し迫る我が子が生きる事を願っています。イエス様はすでに亡くなった子どもを生き返らせました。しかも、生き返った時には病はなく、健康な状態になっていたようです。この家族を通して、死を超える命を与える神さまがおられることが示されました。聖書は、子どもが親より先に亡くなったとしても、死で終わらず、苦しみに終わらず、復活の命を与えて下さるイエス様と共に、天に生きる希望を示しています。朽ちることのない命を与えて下さる神さまは、自らの、そして家族の死に悩み、悲しむ全ての人の魂を救って下さる愛の方です。

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