アーカイブ | 4月 2023

2023年4月23日

イエス様が復活された後、天使を通して復活が知らされました。先ずイエス様が復活したであろうことを伝えたのは女性たちだったようです。ヨハネ福音書20章ではマグダラのマリアの前にイエス様が現れたようです。復活の恵みを伝える第一の伝道者は女性たちだったのです。聖書における女性は、社会的立場の弱い存在の象徴でもあります。聞いた人々はなかなかイエス様の復活を信じる事は出来ませんでした。しかし、そんな人々のところに、イエス様は共におられました。エマオに向かう二人の信仰の目は開いていませんでしたが、イエス様は共に歩んで下さっているのです。

2023年4月16日

野生動物の世界では、親であっても食事や水を得られない時は、子を見捨てることは少なくありません。生物の生存本能に従えば、危機の際は自分の命を最も優先するものです。まして、経済動物である羊のために人が命を棄てるというのは、本能だけではなく合理性からもありえないことでしょう。しかし十字架によって、神様が人に示される愛は、羊飼いが羊を愛して命を棄てるほどにありえない愛なのだ、とイエス様は言っておられるようです。

2023年4月2日

聖書の時代、病気や怪我は人の罪に対する神さまの罰である、という考え方がありました。従って症状の重さは、そのままその人の罪深さを表しているということになります。病気の人々は、社会から隔離することが旧約聖書の中で繰り返し命じられていますが、感染病の理由が分からなかった当時の人々にとっては、最善の対策であったのでしょう。しかし、防疫としての隔離は宗教的、思想的差別に結びつき、本来は癒された後に社会に復帰できるはずの人々が、差別を受けたままになったり、癒された人々自身が社会に戻ることをためらう状況が生み出されていたのかも知れません。「重い皮膚病」と訳されたギリシア語「レプロス」は伝統的にハンセン病を意味すると考えられてきました。しかし、旧約聖書のヘブライ語で重い皮膚病を意味する「ツァラート」は、ハンセン病だけではなく、皮膚病全般を意味していたと考えられています。そこで新共同訳聖書ではハンセン病と訳さず、重い皮膚病と訳しています。イエス様によって癒された十人の内、感謝の言葉を述べに戻ってきたのはサマリヤ人ただ一人でした。サマリヤ人は、ユダヤ人からすれば最も罪深いとされる異端のサマリヤ教の信仰者です。侮られ、神の救いから最も遠いと見なされていた人が、最も始めにイエス様のもとに立ち返ったのでした。より多く赦されたとの思いがある人は、より多く愛するのです(ルカ7:47)。しかし、イエス様は九人を忘れてはおらず、赦しの愛に気付かぬ彼らがいつか立ち返ることをも、待っておられるのではないでしょうか。