2023年6月18日

イエス様は、40日の断食を行うほどに食を控えて祈りの生活に専念されることもありましたが、日常では食事を大事にしておられたようです。福音書で描かれるイエス様は、しばしば食事の席で人を癒し、神さまの恵みを語り伝えておられます。イエス様が共におられる食事の場は、身体のためだけではなく、魂の糧が得られる場所でもあります。イエス様のお話を聞きたい、癒されたいと思って集まった人々がいました。しかし彼らは十分な食事の準備せずに集まっていたようです。もしかすると、イエス様のところに行けば何か食べ物があるだろうと期待した人々もいたのかも知れません。イエス様の集会は3日ほど続き、そろそろ解散しようかとなった頃、イエス様は人々が空腹のままであることを「かわいそう」に思いました。「かわいそう」と訳されたギリシア語「スプランクニゾマイ」は、「共感する」という意味があります。すぐには死ななくても、3日も空腹状態であれば帰り道で倒れる人も出たかも知れません。イエス様がわずかな食べ物を祝福されると、4000人以上の人々が満腹になりました。神さまの奇跡は、目の前の自分を愛するように隣人を愛そうとする、優しい感情から始まっています。

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