2022年7月10日

19世紀アイルランドの詩人、オスカー・ワイルドは、「Be yourself; everyone else is already taken(あなた自身になれ、他のあらゆる人はすでに取られている)」と言ったそうです。人間は、比較をする生き物です。自分自身が何者であるのか、何が出来るのかを知ろうとして、他者と比較することは避けられません。しかし、比較した結果、他人が自分よりも劣っていると見下したり、他人が自分よりも優れていると卑屈になる必要はありません。人はその人以外になることは出来ないのですから、競い、優れるべき相手は、昨日の自分であり、今の自分自身です。コリントの信徒への手紙第一12章では、教会に集う人々は、誰もがその人自身として神様によって形作られたと信じて、それぞれ得意なこと、苦手なことを助け合いつつ、協力して生きていく集団にされたと教えられています。かつて盲腸は不要の臓器と考えられた時代がありました、しかし現在では、免疫機能や、腸内細菌のバランス調整などの働きがあることが知られています。人も、一見すると集団の益になっていないようでも、その人に神様が与えられている働きがあるはずです。各々が自分らしく助け合うところに、新しい命の人生が広がって行きます。

Follow me!