2023年1月8日

寒い冬は、温泉旅行が楽しいものです。「エマオ」という名前は旧約聖書のヘブライ語で「暖かい泉」という意味なのだそうです。マタイ8:28でイエス様ご一行が向かわれた「ガダラ」も古くからの温泉地として知られていますが、「エマオ」もまた温泉地だったのでしょう。温泉は保養地であり、人を癒す力があると昔から考えられていました。イエス様の死を経験した2人の弟子は、故郷に向かって帰っていたのかも知れませんが、あえて「エマオ」という地名をルカが記したのは、温泉で傷ついた心を癒やそうとした弟子たちの姿を描こうとしているようです。しかし、弟子たちの心を癒やしたのは温泉ではなく、イエス様の言葉でした。弟子たちは自分たちを癒やした言葉に、語りかけて下さった存在の中に、自分たちと共に生きておられる復活のイエス様の姿を見いだし、大いに癒やされ、励まされたのでした。しかし、この復活のイエス様は元気になった弟子たちのところに留まろうとはせず、道の先に行こうとされました。まだイエス様を待つ人々のところへ、イエス様は先だって進んで行って下さるのです。強いてイエス様を引き留めた弟子たちが、イエス様が生きておられることを信じた後、他の傷ついている弟子たちの所に知らせに戻ります。慰められた人は慰める力を得ます。先だって進まれるイエス様に続いて、私たちもまたイエス様の言葉によって慰め、励ます働きへと進んでいくのです。

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