2023年2月12日

心理学者マーティン・セリグマン博士によって提唱されている「ポジティブ心理学」は、心の健康を回復させ、保つ研究をしています。「ポジティブ心理学」において「感謝される」ことではなく、「感謝する」ことは、自分がすでに相手から何らかの利益を得ていることに気付くことであり、感謝する人自身の幸福感を高めることが知られています。しかし、「感謝する」ことは無理矢理に見つけるものではありません。テサロニケの信徒への手紙第一5章18節では、「どんなことにも感謝する」という言葉があります。「どんなことにも」と訳されたギリシア語「パス」は、「全体的なことと、個別の事柄に注目すること」と定義されています。すると、「どんなことにも感謝する」というのは、一つ一つの事柄の中に感謝することもあれば、いまいち感謝できないことや災いを被ることもある人生そのものを全体的に感謝することも出来る、ということではないでしょうか。禍福はあざなえる縄のごとし。キリスト者は、人生は色々あるけれども、やっぱり生きていて良かったと思い、命が神さまから与えられていることを、全体として感謝することが出来るのではないでしょうか。「どんなことにも感謝する」ことが出来る幸いを、神さまは備えていて下さるのです。教会にも色々なことがあります。時には腹立たしいことや悲しいこともあるでしょう。でも全てを振り返れば、やっぱり「どんなことにも感謝する」ことが出来るのではないでしょうか。教会創立記念日、おめでとうございます。

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