2023年7月9日

新約聖書の時代、民族主義的なユダヤ人たちは、サマリア人を差別していました。しかしイエス様は、神さまの恵みを伝える旅の途中、サマリアの町に立ち寄られました。神さまの恵みはユダヤ人だけではなく、あまねく全ての人々に注がれているからです。差別されている人々の心は、差別している人より綺麗だとは限りません。サマリア人たちの中でも差別はありました。イエス様が井戸で出会った女性は、複雑な人間関係を経ていたようです。おそらくそれが理由で、この女性は町の人々との人間関係が破綻していました。人にあわない時間に井戸に水を汲みに来ています。イエス様が水を求めたとき、この女性は遠回しに断ります。しかし、イエス様は見知らぬ旅人に、それも敵対しているユダヤ人に一杯の水を分け与える道を示されます。人間関係の断絶の終わりは、差別する相手の変化を期待するのではなく、自ら隣人愛の実践を行うことから始まるのです。イエス様を信じたこの女性は、それまで会うことを避けていた町の人々に、神さまの恵みを伝えてまわるようになりました。彼女が喜んで人々にイエス様から受けた言葉を伝える姿を通して、町の人々もイエス様を信じました。心の渇きを潤す源泉は彼女の心から溢れ、人々の渇きを潤しました。

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