2023年10月22日

宗教改革者、マルティン・ルターは、キリスト者とは罪赦された罪人である、と表現しました。罪が赦されているのですが、なおも罪を犯すことのある弱さを持っている、という自らを戒める、謙遜した意味なのでしょう。テトスという人は、クレタ島という場所に開拓伝道をしたようです。しかし、クレタ島という場所に住む人々は、なかなかにしたたかな人が多かったようです。イエス様を信じ、心清められたいと願いながらも、差別意識があったり、ユダヤ人の悪い宗教習慣を持ち込んで信仰の身分制度みたいなものを言い出す人もいたのかも知れません。テトスへの手紙2章1節では、世の中の人々の悪い習慣や、キリスト者たち自身の誘惑の弱さにも負けず、健全な教えに適うことを語り続けるように、と励ましています。2-3節では、先ず年長者たちが自ら模範を示すことで、若い人々を言葉だけではなく、人生そのものによって健全な教えを伝えることが出来ると言っているようです。人生の中で罪深さと赦される喜びを多く経験してきた年長者たちこそ、清められ健全な生活を送る者へと変えられる恵みを伝えるに相応しい説得力があるのだと聖書は教えているのではないでしょうか。

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