聖書の世界パレスチナ地方でも、9月がぶどうの季節です。麦は、秋に蒔かれて、春に収穫されます。詩編4編8節の言葉は、春と秋、二つの季節に共通する収穫の喜びを表現しています。続く9節では、平和と睡眠という表現が出てきます。収穫は喜びですが肉体的には疲れる仕事です。豊かに収穫できたからこそ、安心して疲れた身体を休めることが出来ます。もし不作であれば心穏やかならず、身体も心も十分に休めることが出来ないこともあるでしょう。だから聖書の信仰者たちは、実りの豊かさは、自分たちの努力や農業技術の結果だけだと思わずに、見えざる神さまの人間に対して平安を与え癒そうとして下さる愛の配慮があると信じたのでした。しかしいつでも実り豊かな時ばかりとは限りません。4編の前半は苦難と罪深さに悩む人の祈りです。人間的には十分な実りが得られていない時、失敗し落ち込んでいる時、自己中心的な罪深さに気付かされる時、罪を赦し清め、新しい人生を与えて下さる神さまの愛を思い起こす人は、天国を目指して生きる喜びに満たされるのです