このたとえ話では、神の国が、小さな始まりから、やがて驚くほど大きく成長する、という逆転の論理を示しています。からし種は当時の人々にとって「最も小さいもの」の代名詞でした。イエスさまの活動も、ガリラヤの片隅で始まった小さな集団でした。しかし、その小さな始まりの中に、神さまの力と約束が秘められています。私たちが日々の中で行う、ごくささやかな祈りや隣人への愛の行為が小さく見えても、神さまの視点からはからし種のように尊く、やがて思いがけない実を結ぶ可能性を持っています。空の鳥が来て枝に宿る、というイメージは、神様を信じるいろいろな人が身を寄せる場所のなぞらえです。神さまのおられる場所は多くの人に憩いと安全をもたらす包容力のある場所です。目に見える成功がないときでも、信仰と愛に根ざした小さな選択を続けるとき、その中で静かに神の国は育っているのだとイエス様は教えておられます。